2020年12月31日

私は嵐が好きだ。私が生まれた時から嵐は5人だった。5の数が増えることも減ることも、その数字が指し示す意味が変化することもなく。だから、明日から何がどうなってしまうのか、1mmも想像がつかない。嵐は私の日常で、嵐がいない生活とはすなわち非日常だと思っている。でも、段々嵐が5人でいないのが日常になってしまうんだと思ったら、どうしようもなく寂しくて、怖くなった。嵐がまだ私の日常であるうちに、何とかこの気持ちを大切に写し取っておきたいと思った。嵐の記憶と一緒に、私の気持ちもそっと宝箱に入れたいと思った。その一瞬の衝動ではてなブログのアカウントを作り、この記事を書いている




嵐は私の人生だ。親が好きだったとか兄弟が好きだったとか、そういうきっかけはなくて、小学生の時に見た謎解きはディナーのあとでに出ている影山に心を奪われたときから私のこの人生は始まった。当時流行っていたプロフ帳の「好きな芸能人」の欄が、空白から「櫻井翔」に変わり、「櫻井翔」から「嵐」に変わった。どうやら土曜の夜十時に嵐の番組がやっているらしいと聞き付けて、それまで十時就寝だった私が、母親に頼み込んで土曜日だけは十一時まで起きていられた。姉がTSUTAYAで借りてきてくれたBeautiful WorldとPopcorn、そしてLOVEのアルバムをただひたすら聞き続けた。テレビで見る面白いお兄さんたちは、キラッキラに輝いていた。


そんな私に転機が訪れた。父親の海外転勤に伴って海外に引越しをした。言葉は通じないし理解できない。面白いテレビもやってない。日本の音楽も聞けない。引っ込み思案で学校に馴染めない。友達が出来ない。毎日すぐに家に帰って自室でひとりぼっちで本を読んだりして過ごしていた。限界だった。英語はいつまでたっても上達しないし日本の楽しい思い出を思い返す度にベッドで一人泣いていた。早く帰りたいと何度も何度も思った。

海外には、一つだけ有料の日本チャンネルがあって、契約すると日本のニュースとそのクールの日本のドラマが何本か、そして申し訳程度のバラエティが視聴できる。私が引っ越した2,3ヶ月後くらいに、ちょうどvs嵐がそのチャンネルで放送が開始されることを知った。放送の順番もバラバラで時系列も何もなかったけど、死ぬほど元気が出た。死ぬほど。どこでどんな気持ちであろうと嵐はいつだってかっこよくて、仲良しで、誠実で、日々の活力を与えてくれて、ネガティブな気持ちをスっと軽くしてくれて、ヒーロー以外の何者でもなかった。救われた、と言っても過言じゃない。いや、むしろそんな言葉じゃ足りないくらい。嵐に支えられたから、ありがたいことに辛いこと、理不尽なことがあっても、あんまりひねくれたりせず比較的素直に育ってこれたのかなとも思う。その時からずっと、私の精神的支柱は嵐だ。帰国して、初めて自分のお金で何かを買うという経験をした。初めてのCD、DVD、ファンクラブ、グッズ、雑誌。私の初めては全部嵐だ。永遠に変わることない、消えたりなんかしない「初めて」は、ことごとく嵐の色に染まっている。

そこからの学生時代(今も学生だが)、ほんっとうに嵐一筋で生きてきた。生活の中心は嵐だった。木曜はvs、土曜はしやがれ。そろそろ円盤出すだろうからお金セーブしよう。今日は2時間spだから早く家に帰ろう。ダビングもしよう。今日はメンバーの誕生日だからケーキでも買おう。表彰で貰った図書カードは年末の雑誌祭りまで大切に取っておこう。ライブに申し込んだから神社に行こう。グッズを買うから、置き場所に困らないように断捨離しよう。スマホでも嵐の音楽を聴きたいから、スマホへの音楽の取り込み方を知ろう。嵐の情報をすぐに手に入れたいから、twitterを始めよう。部活内に嵐のバッグを持っている人がいたから、勇気を出して話しかけてみよう。憧れの翔くんのように、私も勉強頑張って第一志望の高校になんとしてでも受かろう。私の原動力は、笑っちゃうくらい嵐だった。泣きたくなるくらい嵐だった。


嵐へ。嵐に比べたらほんの少しの時間だけど、それでもあなた達と過ごした時間は一生ものです。素晴らしい思い出をありがとう。家族の次に長いこと私と一緒にいるのは、嵐です。ずっと寄り添ってくれてありがとう。2019/1/27までは私の未来予想図には必ず嵐がいて、大学生になったら遠征したり番協に行ったり嵐オタクの友達をつくったりしたいな、なんて夢を見ていました。一点の曇りもなくそう信じられるような姿を見せ続けてくれてありがとう。休止を発表した時、絶望に打ちひしがれていた私を優しく掬い上げてくれたのは紛れもなくあなたたち自身です。ファンのことを一番に思ってくれてありがとう。5人の固すぎる絆を目の当たりにした時、人間はこんなに美しいんだと気づくことが出来ました。何があっても5人だけで5人を支え続けてくれてありがとう。嵐がありがとうって言い続けてくれるから、私も人生で一番、心の底からのありがとうを言った時期になりました。ありがとうの、大好きの、信じるの、絆の、様々な言葉の絵空事じゃない真の価値を教えてくれてありがとう。世界をめざして英語の歌が出始めたとき、ついていけないかもしれないと言う想いがほんの少しだけよぎったけど、それもひとつの在り方だと認めてくれて、すごく安心しました。風速を上げ続ける一方で、戸惑いを感じるファンのことも切り捨てないで抱きしめてくれてありがとう。最後の最後まで、ファンを想い嵐を想い、最高のエンタメを届けようとしてくれてありがとう。

あと一時間で開場、三時間で開演、そして七時間で今日が終わる。最後まで楽しんで走り抜こうね。絶対泣いちゃうけど、それでも思いっきり5人の背中を押して見送るからね。



5人の負担にはなりたくないけど、他でもない嵐が、夢を持つことの大切さを教えてくれたから。夢は言葉にすれば叶うって教えてくれたから。


夢は、また嵐に会えること!


ねぇ、だって、夢だけ持ったっていいでしょ?